ハロルドです。シャバに戻りました。

なぜか、オヤシラズが痛いです。

学生のとき、パチンコ屋でよく会った筋モンのオヤッさんが、真冬でもダボシャツ1枚だったので、あるとき「寒くないんですか?」と聞いたら、

「わしら極道は、いつムショに入らなイカンかわからん。ムショん中は寒いからなー、普段からこうやって身体を慣らしとかんと、風邪ひくんや」
と説明されて、なるほど日々の心がけが大切なんだなーと関心したもんでした。

ああ、あの時のオヤッさんのアドバイスを聞いていればよかった。

親の心オヤシラズ・・ちょっと違いますか。



さて、築地署までわざわざ連行されたミヤモトは、取調室へと連行されました。

よく、ドラマにでてくるような部屋です。

「いいかげんに、話したほうが楽になるんじゃないか? 故郷のお袋さんもきっと泣いてるぞ」

「刑事さん・・」

「お前が、殺ったんだな」

「うぅ・・・こ、殺すつもりはなかったんです・・」

なんていうドラマも、当然繰り広げられていたはずです。


しばらくして、さっきの刑事が聞いてきました。

「ミヤモトさん、あんた街を歩いていて、よく喧嘩とか売られるだろう?」

「はぁ? いやーここ10年以上そんな無謀なやつは見てませんが・・・」

「喧嘩売られたこと無い? やっぱりなー。そりゃあんたの方から売っとるからやろう」

こういうのを、論理の飛躍といいます。

さらに待たされること、30分。

さっきの刑事とは違う所轄の刑事が2名入ってきました。

こういう場合、一人が強面で、もう一人は理解あるタイプというのは常識です。

向かって右側に座った年配の人は、きっとオトシの山さんとか呼ばれてるに違いない。

もちろん、カツ丼食わせてくれるのも、こっちのタイプ。

「どうだ、腹減ってるか?」

と、言われるかと思ったら、彼の口から出たのは意外な言葉でした。

「あー、あんたがミヤモっさんね」

「はい」

「あんた、こんな棒切れ使うより空手で殴るほうが、早いんじゃないの」

「そうでしょうねー」

「ちょっと今、うちも忙しいんだよね」

「はぁー」

「帰っていいよ」

「いいんですか?」

「あんたも、これから気をつけて、こんな紛らわしいもん持ってちゃだめだよ」

「かばんに付けてたんですけど」

「かばんで、だめならポケットに入れとけばいいんだよ」

そのほうが、まずいと思うが。

しかし、なんというあっけない幕切れ。

おそらくこの30分の間に、ブログを見た “やんごとなき”お方から警察上層部に圧力がかかったのだろう。

しかし、この俺を泳がせようという可能性も無きにしもあらずだ。

帰り道では、踏み切りの降りかけの遮断機を無理やり渡ったり、レストランに入って裏口からすぐに出るとかしたほうがよさそうである。

(本編はノンフィクションですので、オチはありませんのであしからず)